2026-03-31
境界知能 手帳なしで使える支援制度一覧|家族が調べた記録
はじめに
弟の場合は母親が粘り強く動いたおかげで療育手帳を取得できました。障害年金も申請して受け取っています。
ただ「手帳が取れた」のは、たまたまIQが基準を下回ったからです。数点高かったら取れませんでした。手帳が取れない境界知能の人は、日本に約1,700万人いると言われています。
この記事では、手帳がなくても使える支援制度を調べた記録を書いていきます。
手帳がないと何が困るか
弟の場合、手帳があったから障害者雇用枠で就職活動ができ、障害年金も申請できました。
もし手帳がなかったら:
- 障害者雇用枠は使えない
- 障害年金の申請が極めて難しくなる
- 多くの福祉サービスが使えない
「IQが70か72かの数点の差で人生が変わる」。これが現実です。
手帳なしでも使える制度
調べた結果、手帳がなくても使える制度がいくつかありました。
※正確な情報は必ずお住まいの行政窓口にご確認ください。制度の内容や条件は自治体によって異なる場合があります。
就労移行支援
手帳がなくても、医師の診断書・意見書があれば利用可能です。仕事に就くための訓練やサポートを受けられます。
うちの弟はこれを使いませんでした。本人が支援を受けることを拒否していたからです。「自分は普通だ」と思っているから、支援を受けること自体が受け入れられませんでした。
これは境界知能の人に多い問題だと思います。
就労定着支援
就職した後のフォローをしてくれる制度です。これも手帳なしで利用可能。弟のように転職を繰り返す場合、本当は一番必要な支援かもしれません。
日常生活自立支援事業
社会福祉協議会が運営。通帳や現金の管理をサポートしてくれます。月1,000〜3,000円程度。手帳不要。
弟の消費者金融100万円の借金が発覚した時、この制度を知っていたら防げたかもしれません。
自立支援医療
精神科の通院費が1割負担になる制度。手帳なしでも精神科の診断があれば利用可能。
成年後見制度(補助・保佐)
お金の管理や契約に不安がある場合、法的にサポートする制度。手帳は不要。ただし申請手続きが複雑で費用もかかります。
放課後等デイサービス
18歳未満の場合、医師の意見書があれば手帳なしで利用可能。学習支援やソーシャルスキルトレーニングを受けられます。
「制度を知らない」が最大の壁
僕たち家族の経験から言えるのは、「制度があること自体を知らない」のが最大の問題だということです。
弟が仕事を辞め続けていた時、就労定着支援という制度があることを知りませんでした。消費者金融で借金した時、日常生活自立支援事業を知りませんでした。
調べても出てきません。出てきても「お住まいの市区町村にご相談ください」で終わります。具体的に何をすればいいか分かりません。
これが「制度の狭間」の現実です。
まず親ができること
制度を調べるにしても、まずはお子さんの状況を整理することが先です。どんな場面で困っているのか、何ができて何ができないのか。お子さんの傾向を把握した上で制度を調べると、「うちの子に使える制度はどれか」が見えてきます。
最近はAIが賢くなっていて、お子さんの状況を伝えれば使える制度や対応策を具体的に教えてくれるようになりました。「市区町村に相談してください」で終わらない、個別の情報を得ることが可能です。
僕たちが作っている「ヨゾラ」は、相談を通じてお子さんの傾向を蓄積し、その子に合った制度や対応策を提案するツールです。制度の狭間で情報が届かない家族に、「うちの子に合った具体情報」を届けるために作っています。
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ヨゾラ
きょうだい児が家族と一緒に作っているサービスです。生きづらさを感じている人に、その人に合った答えを届けます。