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2026-03-31

境界知能 普通級か支援級か|3回転籍した弟の実体験

境界知能普通級特別支援学級支援級通級学校

はじめに

弟は見た目は普通で、コミュニケーションも取れます。勉強だけが、どうしてもできませんでした。

「普通級か支援級か」。これは境界知能の子を持つ親にとって、最も大きな選択肢の一つだと思います。うちの弟の場合、この選択は何度も変わりました。

正解だったかは分かりませんが、実際にどうなったかを書いていきます。

小学校:普通級から別学級へ

弟は最初、普通級に入りました。勉強についていけないことがだんだんと浮き彫りになり、途中で別学級(支援学級)に移されました。

弟自身がどう感じていたかは分かりません。ただ、この頃の弟を思い出すと、勉強以外は何の問題もない「普通の子」でした。スポーツはよくできて、一緒にサッカーをやっていました。

友達もいました。喧嘩は多かったものの、人には好かれていました。

「支援級に移す」という判断が正しかったのかどうか、今でも分かりません。ただ、普通級にいたら授業中ずっと分からない話を聞かされることになる。それはそれで辛かったと思います。

中学校:勉強は無理、でもクラスの中心

中学校でも、弟は勉強ができませんでした。数字の3が逆に見えることがあったと本人が言っていたのを覚えています。

ただクラスの中心人物でした。コミュニケーションに問題はなく、人にも好かれ、女の子にもモテていました。

先生に殴りかかる、タバコを吸うなど素行面の問題はありました。ただ友達からいじめられることはありませんでした。

この「勉強はできないけど社会性はある」というのが、境界知能の子の学校選びを難しくしている原因だと思います。支援級に行けば勉強面ではラクになるかもしれません。ただ社会面では「なぜ自分がここにいるのか」と感じてしまいます。

高校:支援学校を1年で脱走

担任と母親の話し合いの結果、県内の支援学校に進学しました。

1年経たないうちに脱走しました。

理由は明確で、「重度の障害を持っている子と一緒にいるのが耐えられなかった」。弟は自分のことを普通だと思っています。実際、見た目も会話も普通です。だから支援学校は弟にとって「自分がいるべき場所じゃない」と感じたのでしょう。

これは境界知能・軽度知的障害の子に共通する問題だと思います。普通学校では勉強についていけません。支援学校では自分の居場所を感じられません。

振り返って:どこが正解だったか

どの選択も「正解」ではなかったと思います。

  • 普通級 → 勉強についていけない
  • 支援級 → 本人が「なぜ自分がここに」と感じる
  • 支援学校 → 重度の子と一緒にいることに耐えられない

弟の場合は、どの環境でも何かが合いませんでした。

もし今の僕が当時の母親にアドバイスできるとしたら、こう言うと思います。

「どこを選んでも完璧じゃない。だから、ダメだったら変えればいい。一回の選択で全部が決まるわけじゃない。」

弟は支援学校を脱走した後、自分で仕事を見つけて、自分で生きていく道を歩き始めました。学校の選択が弟の人生を決めたわけではありませんでした。

同じ状況の親御さんへ

「普通級か支援級か」で悩んでいるなら、どちらを選んでも間違いではありません。

大事なのは、選んだ後に子供の様子を見て、合わなければ変えること。一度の選択に正解を求めすぎないこと。

うちの弟は、どの学校でもうまくいきませんでした。それでも26歳の今、自分で仕事をして、自分で生きています。学校がすべてではありません。

学校選びも含めて、お子さんの特性を日々の中で理解し、蓄積していくことが判断の助けになります。僕たちが作っている「ヨゾラ」は、相談を通じてお子さんの傾向が見えてくるツールです。「うちの子に合った選択」を考えるための材料として、使ってもらえたらと思います。

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